介護に関わる職業って?

訪問看護とは?

くすり

在宅医療の一つ

介護のサービスとして最後に紹介するのは「訪問看護」についてです。
また、介護というよりは医療に近いサービスの1つであり、在宅医療の1つとしてカウントされています。
英語ではヘルスビジッティングやビジッティングナースと呼ばれることもあります。

名前の通り、看護師や保健師などが直接患者の家や老人ホームに訪れ、そこで看護を行うことになります。
医療機関以外で生活をしているものの、定期的な医療的管理が必要である場合に利用されます。
ただ、この訪問看護についてはいくつかの問題も存在しています。

まずは訪問時のトラブルの問題です。
何かトラブル発生したとしても、近くに相談することができる人がいません。
看護師や保健師も医療のプロではありますが医学のプロではないため、医師なしではできることが限られています。

次に訪問時間が限定されてしまうことです。
長時間観察を必要とするような病状の場合には利用することが出来ません。

さらに、現状において介護職員が不足していることも問題の1つです。
介護職と同様、厳しい職場環境であることと女性率が高い仕事であることが関係し、離職率の高い仕事となっています。
そのため、人員不足になっている場合が多いのが問題です。

そしてもう一つ、薬剤や看護用品などの在庫が不足することです。
基本的にはその場で病気を治療するためのものではなく、より重い症状にならないための予防としての役割があると考えていただければ良いでしょう。

訪問看護の歴史

それでは、この訪問看護の歴史について紹介します。
訪問看護の歴史は1900年前後にまで遡ることができます。
この時代には「派出看護」というものが行われており、様々な家庭に看護師が出向き、看護の提供を行っていました。
日清戦争に前後して伝染病の流行が多くなったことなど派出看護の需要を高め、重要性を認識させることになったと言えます。

1970年頃には病院や診療所からの訪問看護が行われるようになりました。
1982年には老人保険法が成立、退院患者に対する継続看護の重要性が認知されるようになります。
さらに1990年には社会福祉法が改正され、在宅福祉サービスをより積極的に推進する一環として訪問看護も重要視されるようになります。
1991年には老人保健法の改正により、老人訪問看護制度が成立、その後2000年に介護保険法が成立し、訪問看護ステーションが法律的に明文化されるに至りました。