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介護について

在宅介護とは?

在宅介護を望む人は多い

高齢者人口が増加することにより、入所型の介護施設の需要が高まり供給が追いつかないという状況ができてしまっています。
在宅介護は国や自治体が推奨する介護方法であると同時に、介護を受ける人の多くが希望をする介護形態です。

国の世論調査によると、仮に自分が老後介護を受けるようになった時どういった介護を受けたいかという質問に対し「可能な限り自宅で受けたい」と答えた人が全体の44.7%と最も多い割合を示していました。
ただ「特別養護老人ホームや老人保健施設などの施設に入所したい」という人も33.3%いるので、極端に大きな差がついているわけではないのですが、それでも住み慣れた家で長く過ごしたいという希望が多くの人に持たれていることがわかります。

自宅で介護を受ける時には、室内で安全に過ごすことができる設備が必要になりますし、家族などから介護を受ける場合にはそのための器具・用具が必要になってきます。
施設に入所をするよりも安価ですむ介護方法ではあるものの、それでもそれなりに金銭的な負担がかかってくるので、在宅介護を受ける前には介護保険を含む介護サービスについて調べておくことが大切です。

メリット・デメリット

在宅介護の最大のメリットは、介護の自由度が高くなるということです。

これは介護を受ける本人にとって最も重要なことで、自宅で過ごすということで生活全般の自由度が高くなり、プライバシーが守られるという安心感があります。
施設でもそのあたりの配慮はしてもらえますが、それでも外出の制限や持ち込むことができる私物など完全に自由というわけにはいきませんので、慣れないうちはストレスに感じてしまう部分があるのでしょう。

それに関係して、在宅介護の場合は自分で必要な介護をピンポイントで選ぶことができるという点もあります。
自宅で過ごしつつ、自力で行うのが難しい調理や送迎といったことだけを依頼することができるので、施設内で常にサービスを受けるのに比べてかなり安くサービスを受けられるのです。

反対にデメリットとなるのが、介護をする家族にとって大きな負担となることです。
在宅介護は、介護のために大部分の時間を使うことができる人がいないと行うことができないとともに、その人にはかなり大きな精神的負担がかかります。

一昔前までは「介護は嫁の仕事」とばかりに家にいる女性にだけ介護負担が押し付けられたりしてきましたが、それにより女性が社会的に孤立してしまうという大きな問題がありました。
現在では夫婦がお互いを介護しあう老老介護の問題も出てきていますが、介護は子育てと違って終わりが見えず、様体はどんどん悪くなっていくので、お互いに憎しみ合うような精神状態にもなりがちです。

在宅介護をうまくやっていくためには、受ける人、行う人双方にストレスがない形にすることが求められるでしょう。